ボールは友達

何に影響されたのかは 火を見るより明らかだが 無性にボールが蹴りたくなって 夕日も暮れかけていたけれど 公園でひとりボールと戯れていた. 特別何かをしたわけではないし 最後に脚を使ってボールに触れたのは おそらく1年近く前だろうから 思うようにいか…

PayPayで

- 大丈夫です - PayPayで 1日をふと振り返って この2言しか発していないことに気がつく そんな近頃の生活. 面白いものだ これだけ言葉を発する機会が制限されてくると 日本のレジの店員との対応は 例えどこに行こうとも 滞りなくテンプレ化されているのでは…

寒い

寒い. ここ数日とても寒い. とても寒くて体がうまく動かない. 氷を口に入れたときみたいな 張り付くような冷気を顔全体に感じる瞬間 冬だなと思う. とても寒くて寒くて寒すぎて 体がついていかないよ. なにもかも この寒さのせいにしたくなってしまうけど 実…

12の技能

あけましておめでとうございます. まずは皆様 今年もよろしくお願いいたします. 今年も引き続き こうして頭に思い浮かべたことを つらつらと言葉にする取り組みを 継続していきたいと思う次第. 今年の指針は 自活力と表現力 何事も 目の前の小さな小さな行動…

2020年の終わり

2020.12.31 また1年が終わる. コロナウイルスの蔓延 いわゆる未曾有の日々 ニューノーマル ステイホーム, etc. 1月の終わり頃から 世界を賑わせたパンデミック あの頃は 向かうところ 果たしてどんな時間が待ち受けているのかと 恐る恐る日々を過ごしていた.…

シルバニア

明日は大晦日ということだ. 実家に戻り 時たま課題などをこなすほかは ただただぬくぬくと 故郷を散歩しているか あるいは本を読み続けている. 実家に帰るといつもやることだが 今日もまた 当てもなく ただただ懐かしい風景を臨みながら 強風吹き荒れる中を …

目盛り

ひたすら没頭し努めた 12月これまでの日々のおかげで どうにかゆったりとした年末を 迎えられそうな予感がする 毎年の如く 帰省するために乗り込んだ車内 せっかくなので 最近つらつらと考えている これからの身の置き方について 断片的にでも書き留めておこ…

借りることへの恐れ

卒論の執筆に追われていることもあり 近頃はなかなか 自分のことを振り返ったり 考えたことをつらつらと 書き連ねたりする時間を取れていなかった そうすると 人と話している時に なんだか自分が空っぽのようでもあり 話し相手に申し訳ないような気分にもな…

ここ数日 急な胃炎に苦しめられる日々だった. 体調を崩すのは久しぶりのことで 日々心地よく眠り 気の赴くままに腹を満たし 差し障りなく歩くことができるありがたみを 改めて痛感することとなった. 普通の生活から何かを失うことで その普通の生活が 限りな…

芸術の秋

暖かすぎる秋もそろそろ終わりを迎えたようで 空気が漸くひんやりとしてきた 冬の訪れ 12月の初め いつもやっているように 1ヶ月を振り返り 次のひと月への階としたい. 11月は2つの大きなイベントがあった 昨年度まで所属していた団体の活動に 一時携わって…

太子

和をもって尊しと為し 忤ふることなきを宗とせよ 聖徳太子が制定した 十七条の憲法の内の一節 おそらくこの憲法の中でも 最も有名な言葉の一つだろうと思う. この言葉を書き記してみたことに 大した理由は存在しない ただ 今日という1日を過ごしているなかで…

鈍足

長めのひとり旅を終えて 今再び新幹線の車内 生真面目に各駅に停車する この鈍足の車内の中で 自分は今何を考えているのだろうか. 僕がこれから貫いていきたい精神に対して 自分という存在が 如何にちっぽけであるのかを 暴力的に そして支配的に 感じざるを…

読み手の創造

東京逗留折り返しの今日 結局本を買ってカフェを探し ただゆったり読書に耽るという いつもと変わらない1日を過ごしていた. ただ歩いている量は 大阪にいる時とは比べものにならないくらい増えていて いつもと違う景色を 楽しめていることも確かだ. さて 小…

ターミナル駅の確信

新幹線の中にいる 久々の長旅 電車に乗ってぼんやりと ひとりで遠出するのが好きだ 目的地も楽しみにしているけれど まず初めにやってくる車内の時間が好きなのだと思う. ぼーっと景色を眺めたり 本を読んだり書き物をしたり たまには仕事や勉強をしたり 制…

青春の残滓

珍しく賑やかな数日間を過ごしていたから ふといつもの日々に戻ってみると そこはかとなく 間の抜けたような感じがしてしまって 限りある日々を持て余しているような気持ちがする けれどこれが日常だからこそ 全て細かいところまで1コマずつ 丁寧に組み上げ…

動く歩道的な生き方

日曜になると 目的地を決めないまま家を出て 降り立った駅の近郊で 手頃なカフェを見つけては 本を読んだり論文を書いたり 活字と向き合う1日を過ごす それが日曜の習慣になって久しい. 今日も常のようにカフェを見つけて入ってみたは良いけれど どうにも眠…

自転車と軽食

癖というわけではないけれど 僕にはひとつの個人的な習性がある それは 自転車に乗りながら何かを食べたくなってしまうこと それはおにぎりだったり チーズだったり 大福だったりするのだけれど 湯船に浸かりながら歌いたくてたまらなくなってしまう人がいる…

見合う

ゆっくりとブログを認める間もないまま あっという間に過ぎ去っていった10月は 既に残すところ10日余りもない 今でもひっくり返って手を伸ばせば 10月1日を手のひらに掴むことができるのではないかと思うほど たくさんの時間を使った感覚もないまま それでも…

散々なひと月の始め方

もう10月になっている 振り向いても何も捉えられるものがないほどに あっという間に時間が経っている. 朝起きて 寒さに震える季節の訪れ しかし2020年の10月は 散々な始まり方を僕に用意していた. 10月1日の夜 ししとうを飲み込んだ直後から 吐き気や腹痛が…

透き通った悲しみ

秋の入口 疲れ果てた夜 不純物のない悲しみの中に ストンと 音を立てて落ち込んだ それはあまりに透き通った悲しみだったから ポツポツと歩き ガタンゴトンと電車に揺られている他には 何も成す術を持ち合わせていなかった. 舌と胃を満たすことのない数ヶ月…

迷い込む

徹底して不必要なものを排除してみた結果 スマホを触っている時間が増えている 僕らはいつのまにか 4次元ポケットを手に入れていたのかもしれない 無限のように広がる世界を包含しているこのデバイスは 僕らの消費欲求が突き当たる底を どこか入口のない次元…

ミニマル改革

故郷で数日を過ごして帰阪してからは ずっとひとつの思いが頭の中を渦巻いていた. もっとミニマルな生活を送りたいという思い. きっかけはおそらく 夕暮れの故郷に歩きながら ぼんやり考えていたことにある 大阪に暮らしていては 決して見ることのない景色 …

類推

夕方 住み慣れた故郷の風景を眺めながら ゆったりと散歩をしていた 暮れて行く広い空を確かに思い出しながら. 暑い暑いと繰り返す日々を過ごしていたが 気がつけばもう9月も半ば 黄昏時の空気は 既にひんやりとしていた. 目を瞑っても歩ける古里 とは使い古…

口上

帰省している. 幸運な大学生の例に漏れず 実家で過ごすこの数日は まるで冬場の猫のように ごろごろと転がっては気ままに消え去るようである. 昨日は街へと足を運び 観劇をして 心震える1日を送ったが ほとんどの時間は 小説を読んでいたり家族と話をしたり …

早起きと後ろ向きな思いと品格について

いつもそれなりに規則正しい生活を 送れていたこの頃だったけれど 近頃は特に 朝早くから活動するようになった. 朝早く起きて ストレッチをして 有酸素運動をして 炭水化物のないヘルシーな朝食を食べてから 勉強したり仕事をしたり これまで1日中心にかかっ…

喪失の美学

今日は久々に まるで休日かのような過ごし方をした. そもそも2週間以上 最寄駅周辺からも出たことがなかった程の内向的生活を 過ごしてきた事実には驚くばかりだが 1日を開け放って 本当にしたいのかもよくわからない 若干の遠出を敢行した. 大阪に住んでい…

思い出のない夏休み

2020年8月の日々を振り返って ふと頭に浮かんだ言葉は 自分でも信じられないくらいに 絶対の事実と その背後にある喪失感とを 嘆息するほど正確無比に表していた. "思い出のない夏休み" 8月の日記を1枚々々捲っているときに 否応なく突きつけられたのは どれ…

永遠

ものを大切に シンプルに 過度に求めすぎないよう 消費の輪に絡め取られないよう 生きていきたい. 現代は驚くほど 買い換えることが前提になって 大量のものが作られている 買い替えなければならない状態になってしまう ではなくて 買い換えさせる為に買わさ…

潮干狩り

夏休み 大学に学部の4年間通うはずの僕にとっては 大学生活最後の夏休みだ 然し長いはずのそれもいつの間にか あとたった半分しかない 何もしていない日々の中で 驚くほど残酷に 時間は確実に刻まれている 僕は時間とそれに付随する あらゆるものを失ってい…

権力と想像力と講習会

今日は殆ど1日を とある職業資格のための講習会に費やした. しかし印象的だったのは その講習の内容でも 往路で経験した梅田の通勤ラッシュでも 会場に人が集まるという事実の拭い去れない非現実性でもなくて ずっとずっと喉元まで出かかっていてむず痒かっ…