口上

帰省している.

 

幸運な大学生の例に漏れず

実家で過ごすこの数日は

 

まるで冬場の猫のように

ごろごろと転がっては気ままに消え去るようである.

 

昨日は街へと足を運び

観劇をして

心震える1日を送ったが

 

ほとんどの時間は

小説を読んでいたり家族と話をしたり

それからまた小説を読んでいたり...

 

前回に帰省した時ぶりにテレビ番組を見て

驚くほどなんの意味も趣向も面白味もない

映像の羅列に過ぎないこと

そして

そのように感じる自らの感性の変化に驚いた

 

 

装飾過多で薄っぺらな情報の世界に我々は生きているのだということを

ただ実感するばかりである.

 

 

対象を持たない議論や言説が如何に多いことか

 

"何を"〇〇しているのか

 

その1点から哲学的に

問いは建てられていくべきだろう.

 

 

事象に因果を渡そうとするのではなく

自らの内に因果を形成していくこと

 

自分の行動や思想の背景を知り

その上で価値判断を行うこと

 

そうやって

哲学的に自己帰着的に

何事をも議論されるべきであろうと思う.

 

 

結果として目立つ個人ではなく

それを生み出した社会として

その社会を形成しているひとりとして

自らに目を向けていかなければ

建設的な対話は生まれないだろう.

 

 

 

そう思う.

 

 

思念の対象を限りなく正確に把捉すること.

 

 

 

 

 

 

こんな風に偉そうに語るだけの口上になってしまったことが

殊更口惜しく又気恥ずかしくもあるのだが

 

何に抗うでもなく

ただ思ったことを書き留めているだけ.

 

 

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