PayPayで

- 大丈夫です

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1日をふと振り返って

この2言しか発していないことに気がつく

 

そんな近頃の生活.

 

 

面白いものだ

 

これだけ言葉を発する機会が制限されてくると

 

日本のレジの店員との対応は

例えどこに行こうとも

滞りなくテンプレ化されているのではないかとすら思えてくる.

 

 

 

レジ袋が不要なこと

PayPayで支払うこと

 

どうやらこの2つの情報さえ口に出していれば

苦もなく生きていけるらしい.

 

 

新年に入り大阪に戻ってきてからは

全く人と会わない生活に入り込んでしまった

 

もちろん緊急事態宣言が発令されて

そうした生活は社会的に求められているものなのだろうけれど

 

やはり味気なく寂しいものに思えて仕方がない.

 

 

オンラインでなら

しばしば言葉を発する機会もあるけれど

 

実際に会って会話を交わすときと比べると

未だ尚

なんとなく現実味を欠いた時間を過ごしているように感じられる.

 

 

少しずつしかし確実に

家にこもって生活する時間が増えるにつれ

 

不安を抱きながら物事を考える時間も増えた.

 

 

そして

うまく言葉としてまとまらない事も増えてきた.

 

 

 

将来や現在や或いは過去に対して

不安がちらつくようになった日々の中で

 

ある程度までは自らひとりの力で

物事に向かう強さを持たなければ.

 

 

きっと何より恐ろしいのは

自分がたった2言しか発することなく1日を終えることではなく

 

たった2言しか発していないにも関わらず

不自由なく生きることができるという事実.

 

 

- 大丈夫です

- PayPayで

 

この2言で1日を終えられる日々の中で

自ずとどこかに欲望を

志すことをしなければ.

 

 

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