憧れ

ミュージカル レミゼラブルを観劇した

 

レミゼを劇場で観ることは

ひとつの念願だったけれど

 

ただ念願叶ったと記すだけでは

言い表せないほどの体験だった

 

文字通り体が震え

心が震えて

何層もの感動を味わった.

 

 

幸せだと思った.

 

 

オーケストラに圧倒される開幕

ジャンバルジャンの独白

フォンテーヌの嘆き

 

戦いに立ち上がる学生たちが勝鬨を上げ

エポニーヌに心打たれ

閉幕に訪れた救いに涙する.

 

 

もっともっといくらでも

思いを書き続けることができる.

 

 

しかしそれは昨夜のうちに

日記に残してしまったから

 

詳しい感想は置いておいて

 

ひとつ

幸せだと感じたこと自体について書こう.

 

 

レミゼを観劇している最中

帰り道に日記を書いている瞬間

 

自分は今

幸せなのだと思った.

 

 

確信することも必要のない

明白で単純な事実だった.

 

 

僕はミュージカルに憧れている

 

より正確に言えば

劇場で

ミュージカルを観ることに憧れ続けている.

 

 

いくつものミュージカル作品を

劇場や映像で鑑賞してきたけれど

 

その度に感じていた

ただ純粋に作品に対して向けられただけではない感情が

何だったのかを理解した.

 

 

それが憧れだった.

 

 

学生時代

ミュージカルという学問が

面白くて仕方がなくて

 

卒論を提出するときまで

知識を頭に蓄え続けた

 

本を読んだり映像を見たりして

作品自体を理解することも怠らなかった.

 

 

けれど

当時はお金がなくて

更にコロナウイルスが蔓延し始めていたこともあり

 

腰を据えて勉強しているにも関わらず

殆ど実際を見た事がないような状態だった.

 

 

だからこそ

続々と知識が積もっていくのと比例して

段々と憧れが募っていった.

 

 

僕はどうやら

膨れ上がった憧れを

どうにか満たそうとしているようだ

 

 

その行為は恐らく終わることがなく

無上の幸せを届けてくれる.

 

 

 

思えばいつも観劇する頭には

これが観たかったのだ

そう叫ぶ声が聴こえてくる

 

それは憧れが叶う瞬間であり

そのために幸せな瞬間だ

 

 

そして何より

現に演じられる作品が

その期待や憧れを勝るとき

 

幸せという言葉では足りない.

 

 

 

ともかくもそんな風にしてこれからも

僕は満ちることのない憧れを

劇場に求め続けていくのだろう.

 

 

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