卒業

今日は卒業式だった

 

ただの通過儀礼だと

思う節もあったけれど

 

実際に式に出席し

卒業する同輩たちを眺め

総長の金言を賜り

そして友と語らうことを通じて

 

改めて卒業することを実感し

ひとつの区切りが訪れたことを感じられている.

 

 

振り返ってみれば

目の前に据えている価値観が

 

少しずつ

たまに深く

たまに広く

そしてたまにドラスティックに

変化してきた4年間だった.

 

文学部にて

学士の称号を手にした今

 

実際に得られた知識や専門性は

あまりに浅くあまりに狭い

 

学位の取得がゴールであった

この4年の旅路においては

むしろその過程において得られた経験や出会いや葛藤が

何よりの宝となっているのだと思う.

 

今日再会できた人たちとのつながり

芸術を受け入れる心の土壌

自らの感情や感覚への洞察力

 

そういったものたち.

 

 

卒業式の最中

大学総長の言葉に感じ入ることとなった.

 

安心安全な社会のために

それがひとつのテーマだったけれど

 

安全が客観的な指標に基づくのに対して

安心は主観的な感情に基づくということだ

 

我々は安全を求めるだけでは足らず

安心をもたらすことに責任を持つべきなのであると.

 

これは万につながる考え方だと思う

 

何より

今自分が仕事に対して抱えている

疑問や躊躇いに対する答えとなった.

 

誰かに安心をもたらすために

相手の安心させることをとことん追求すること

 

安心というフレーズは

これから社会に出てすぐの僕の人生の中で

きっとひとつのコンセプトを担うのだと確信している.

 

 

しかしながら

4年前

入学式の式辞など

全く耳にも入っていなかったことを思えば

 

こうして総長の式辞を

正面から素直に受け入れようと思える礼儀や

理解できるだけの物事や社会に対する興味関心

言葉を生活と繋げられるだけの社会経験

 

こういったものを

獲得できてきたのだと感じられる.

 

 

大学生活

あっという間に終わってしまったけれど

目立った悔いもなく

多くの仲間や感覚を得ることでき

とても幸せな時間だったのだと知った.

 

この日々を糧として

また明日から歩いて行こう.

 

別の機会にまた

4年間を具に振り返りたいものだ.

 

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