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7/24の2部作

 

2つ目

 

内側の話

 

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"最悪の気分だ"

 

と思うことが多い。

 

と思うことの間隔が、だんだんと短くなっているような気がする。

 

 

 

そういう時は大体ひとりだ、

という以前の洞察は的を射ているようではあるが.

 

 

どうにもならないこの気持ちを、

どう扱えばいいのか、未だにわからない

 

 

 

 

吉本の一連の騒動のニュースを見た

 

名前は忘れたけれど、社長は辞めないらしい

減俸50%だそうだ

 

だから何というわけではないのだけれど、

なんとなく、この人の気持ちがわかるような気がしたり.

 

世間の人々は社長が責任を十分にとっていないと主張しているようだ

少なくとも、主張している人々はそう主張しているようだ

 

 

でも、僕は思う

 

辞めないってすごく勇気がいることだ

 

 

もちろんこの社長のことなんて何一つ知らない

(名前すら覚えていない)

 

あったこともなければ見かけたことも多分ない

 

実際に何が事実で何が事実でないのか、

そんなことはもちろんわからない

 

ただなぜか、自分に重なる気がして

なんとなく、放っておけないのだ

 

 

辞めるというのは、ある種簡単な道である

全て投げ出すわけだから

 

口に出し、投げ出して、

スマホの電源をプツッときってしまえばいい

 

それで all over, 簡単だ

(もちろん社長の場合は遥かに面倒くさいのだろうが)

 

 

それよりも、

被害者意識と加害者意識に挟み込まれて、

どうにもしようがなくて、

助けを求められる人もいなくて、

ただただ最悪のケースを想定しながら、

自分の力ではどうにもしようがない事象を、

怯えながらまた待つ他ない、

 

そんな日々を続けていたら、

ひとは狂ってしまうだろう

 

もしかすると虎になってしまうかもしれない

 

 

あの人は、もしかしたら極悪人かもしれない

それでも、辞めないという選択は、

僕には決意と強さの表れに思えた

 

 

 

 

心が圧迫されていく

 

感情を表すことは難しい

思いなら、考えなら、

表すことができる。

文字として

 

 

 

感情はどのように表すのだろう

 

自分すら捉えられていないこの感情は、

外の世界へと持ち出し得るのだろうか

 

 

泣くのも笑うのも怒るのも悲しむのも

全部難しい

全部面倒だ

 

なんで頑張らないといけないのか

 

眠ろうとして頑張るのと同じだ、

暖簾に腕押し

 

 

 

ぜーんぶなにもかもうざったいくらい面倒だ

 

思いなら言葉にできる

考えなら言葉にできる

 

なのに感情になった途端、

八方塞がりになる

 

 

 

感情に憧れているのだ

感情をすっきりと、表に出せることを羨んでいるのだ

 

 

この最悪の気分は、感情を表に出せばなんとかなるんじゃないかって、

どこかで望んでて、

それが叶わないのが、

まったくもって面倒にさせるのだ

 

 

現実は、映画や小説や漫画の中とは違っていて、

そんなに簡単に感情が表に出てくるような場所じゃない

 

 

僕はあの頃から、なにひとつ変わっちゃいない

 

母親から離れることが不安で寂しくて仕方がなくて、涙を拭いながら登校していた小学1年生の頃から

 

 

 

1人ではなにもできないくせに、

心に感情を溜め込んでいるくせに、

人に求めることができず、

苦しんで、

ひとりを作り出している.

 

 

"求めよ、さらば与えられん"

求める強さがあること

求める勇気があること

 

fucked upをperfectにできるのは、

求める勇気があればこそ.

 

 

 

昔から、

臆病で

勇気がなくて、

 

将来の夢を正直に書けない子供だった

 

いつのまにか、

失敗しないことが大切になってて、

できることだけをやることを覚えた

 

楽だった

 

自分にできることだけやってきた

 

勉強も、

サッカーも、

人との関わりも、

何もかも

 

うまくいくことだけを選んで、

うまくいって、

いい気になって、

ちやほやされるのが心地よかった

 

目の前に線を引くことを覚えた

 

戦わないことを学んだ

 

守って欲しいと言えなかったからだ

 

もしも僕に、

"将来の夢はサッカー選手になることです"

って書く勇気があったなら、

今の自分はなにが変わっていただろうか。

 

 

 

素直に自分の感情を伝えること

求めていることを伝えること

だったこれだけ

 

これができない臆病さが

僕の弱さだ

 

涙が出てきた

中学校最後のサッカーの試合以来だ

きっとこの時が、僕が相手に求め、できること以上のことに挑んでいた最後の瞬間だったのだ

 

うまくいかなくて、

失敗して、

負けて、

諦めた

 

自分を諦めた瞬間

 

熱は冷めた

炎は消えた

 

 

今日、この大阪へと向かう電車の中で、

気がつけた弱さ

 

この想いは真実

僕の嘘偽らざる弱さ

 

 

近所の子供達と、初めて登校する瞬間、

母の元から自ら歩き出さなければならないあの瞬間をいつまでも覚えている

 

トラウマというやつかもしれない

 

その光景はいつも僕を不安にさせ、寂しい気持ちにする

 

 

この光景に、真正面から向き合うことが必要なのだ

 

できないことに挑戦するための、はじめの一歩として

 

巣立ちの登竜門として

 

 

まだどうすればいいのか、

まったくわからないのだけれど、

 

この涙を大切に、

ずっと心に留めておけば、

向き合える瞬間が来るはずなのだ

 

そう信じている

 

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