僕にとって、JR岐阜駅から米原を経由して大阪駅へと至るこの道のりが、世界を隔てるトンネルなんだ。
なんとなく思った。
この2時間30分ほどの道のりの中で、僕の心が入れ替わる。
強くあれない子供のままの自分と、強くあろうとする未来への道を登り行く自分。
小説の中の世界へ自分を浸しながら、ゆっくりと、そしていつの間にか、自分の心持ちが変化していく様を感じている。
イヤフォンから流れる音楽だけが、一貫性を保っている。
さぁ、どんな自分を生きようか。
後ろ向いてはいられないぜ。