美しい物語と音楽の為に

また日曜日が終わる

 

物事を進める気力を持てず

昼寝をしたり本を読んだりして

大半を漫然と過ごしてしまった1日だった.

 

 

平日と休日の垣根のある生活の中で

毎週訪れる日曜日

 

しかし何故だろう

 

日曜日という呼び名は変わっていないのに

小さかった頃に輝かしく思えた響きは

もはや失われてしまっているのかもしれない

 

 

平日の

仕事に費やす日々の苦しさとは質を異にして

日曜日には

どこか強迫観念に似た苦しみを感じてしまう.

 

 

楽しいものにしなければ

充実したものにしなければ

体と心を休めなければ

 

そうした想いに囚われて

日曜日を享受し切れていない日々が続いている.

 

 

けれど

今日この夜は心が晴れやかだ

 

なんとなしに観始めた

レミゼラブルのコンサートが

僕の心を捉え震わせ

感情を誘発してくれたからだ.

 

 

日曜日のプレッシャーは

 

いつも自分を

悲観の入り口に追い詰める.

 

殊更この時世において

家の中で1日を終えることも屡々であると

 

自分が一体

どれほど人生を楽しめていないのだろういう思いに囚われて

やり場の無い焦りや不安を

振り払えなくなることもある.

 

 

 

そんな時

救いは音楽と物語にあると気がついた.

 

 

 

畦道を歩き図書館に通った少年時代から

想像力を下支えしてくれた物語と

 

心を掴み直接情動を揺さぶる音楽とが

死にかけている人間的な感情を

眼前に呼び起こしてくれる.

 

 

 

いつだって物語と音楽だ.

 

 

美しい物語と音楽の為に

 

そうやって生きていきくことは

僕の嘘偽りのない願いなのかもしれない.