ふらり

ふらりと小さな旅に出た

 

春休み

しかしいつも同じ日常

 

朝起きて、することといえば

職場に行くか、ジムに行くか、カフェに行くか

 

 

毎日同じ景色だけを見ていた

 

 

なんとなく、

このままで居たくないような思いに囚われて

ふらりと京都に出ることを決意した

 

 

コロナが蔓延するこの状況だからか、

当日予約でも安くて良い宿に泊まれる

 

得をした気分

 

 

日中はしかし観光やらレジャーを楽しんでいるわけではなく、

大阪にいる時と同じように

カフェで仕事をしていた

 

 

それでも、

カフェの場所を探すことにすらマップを開いて迷わなければならないこととか

迷う中でいつもと違う風景に出会って足を止めたくなる気持ちだとか

 

そんな思いは新鮮で

仕事にも、

いつもよりも身が入るような心持ちがした

 

仕事を終えれば

小さな冒険が広がっていることを

意識していたからだろう.

 

 

僕はたまにこうやって

ふらりとひとりで旅に出る

 

 

とはいえ根っからの怠け症だから

出かける決意をすることや荷造りをすること、場所を決めることに対して

いつも途中で面倒だなアという囁きが聞こえてきて

実現しないことも多い

 

今回は3〜4日はこっちに居ようと考えながらきたけれど

いつふらりと帰りたくなるかもわからない.

 

 

 

いつもと異なる景色を眺めることや

旅に付き物の気の大きさを感じる瞬間が気に入っている

 

 

然し怠け者の僕がなぜこうもふと旅に出たくなるのか

 

その性質の後ろにあるものを

今日は幾許か知り得たように思う

 

 

旅に出るとき、自分が大切にしていること

 

何ひとつ自分を縛らないこと

 

気の向くままに行動する時間こそが僕にとってかけがえのないものなのである

 

 

僕が旅に求めているのは、そんな気儘さ

 

 

僕にとって旅が大切なのは

自分が気の向くままに生きているのだということを感じさせてくれるから

 

 

僕が旅をするのは

自分が気の向くままに生きていることを確かめるため

 

 

 

切り口によっては全く縛られた生活をしているとも言えるだろう

 

同じ家で目覚め同じ事のために働き同じように帰りそして同じように眠る

 

僕は怠け症だから、ともすると

いつの間にか同じような生活の中に

自分で自分を閉じ込めてしまう

 

 

怠けるとは己の惰性に従って生きること

何事にも縛られることなく惰性の儘に暮らすこと

 

然しそのうち、自分で自分を縛り始めている

 

そんな性に生きている

 

 

だからこうして

いつもの暮らしをふらりと離れ

ゆらゆらと気の赴く儘に

歩く時間が必要なのだろう

 

僕が旅をするのは

自分が気の向くままに生きていることを確かめるため

 

そのように思う。

 

 

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