肖像

自分の生きる欲求はどこに根差しているのだろうか。

 

今年1年を、自分が何を生み出せたのかを問いつづける時間にしたいと思っている。

 

いつのまにか、物事が全て自分に帰着するようになって、自分以外に興味を抱けなくなっていた。

 

その不安定さを抜け出したいと思った。

 

ある程度素地はあると思うから、もっと自分の目を外に向けていかなければならないと思った。

 

そのために、シビアに、自分が何を生み出せているのかを問いかけることが必要だと思った。

 

失ってしまった熱量を取り戻すことが僕にとっての主題となったのだ。

 

あまりに日常と思索とが乖離しすぎていて、

何にも熱を抱けなくなってしまった。

 

それを変えていく。

 

何かに、熱を持って、没頭している時の高揚感や幸せを取り戻したいから。

 

 

 

しかし熱を抱くには対象が必要であり、

熱を燃やすには対象が必要だ。

 

 

競争には相手が必要で、

朝鮮には目標と目的が必要だ。

 

 

戦うこと。

誰よりも強くなること。

誰よりも結果を出すこと。

 

その決意を固めること。

 

そのための制約を課すこと。

 

 

自分はこれまでどんな時に、そうやって何かに熱を燃やし、挑むことができていただろうか。

自らの行動動機を問う。

 

 

振り返れば、それはただ、

自分がすごいと思われたいという欲求に根差している。

 

どれだけ他者や社会を介在させようとも、

僕は僕のために行動してきたのではなかったか。

 

ただ自分が認められたいにすぎなくて、

ただ自分の存在を示したいにすぎなくて.

 

 

自分が弱い人間であることをわかっている。

何かの庇護を求めている。

 

ひとり漕ぎ出す勇気もなく、拠り所を探し続けている。

 

 

自分の立脚するところを探し求め続けている。

 

 

そんな、か弱い小さい自分だからこそ、

少しでも、認めてもらいたいと思う。

 

 

それがいつも、僕の結ぶ像である。

 

 

何かを介在したところで、結ばれているのは、

享受する自己そのものである。

 

 

 

アイデンティティの危機叫ばれる現代の若者の常に漏れず、ということかもしれない。

 

善悪が機能を失い、

思想は潰え、

宗教がもはや力を失った日本

 

そんな日本において、自分の存在を確かめられない若者が増えているのだろうか。

 

 

僕はただ、自分のことしか分からないから、

只管に自己に問い掛けつづけるほかない。

 

 

 

 

自分の結ぶ像が、成し遂げている自分であり、

驚かせている自分であるということ。

 

それだけは、ヒントになり得る。

 

どんな自分像を結ぶのか。

 

 

肖像を描く。

 

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