感情構造を起動する

こんばんは、森川です。

 

日本に帰ってきました。

 

難波の飲み会後のサラリーマンの大群を見て、日本に帰ってきたんやなと変に実感し、喪失感やもどかしさといったものに襲われています。

 

辛い

 

でもここで立ち止まるわけにはいかないので、明日から頑張っていこう。

 

そのためにも、今日は飛行機の中で6時間、どうして自分にとってこの

Asia Pacifi Conference (APC)

が大きいものとなったのか、文言化に励みました。

 

・自分にとってどんな会期になったのか

APCが素敵な空間を生み出せた要因は果たして何か(メイン)

の2部構成です。

 

---

まずは自分を振り返る

---

 

APCは、最初から最後まで、自分にとって大きな刺激であり、何度も心動かされる5日間でした。

 

初日のOpening Plenaryで、国際会議に来たことへの感動を実感し、

アジアパシフィックのトップのEvaのプレゼンを聞いて、これからのアジアパシフィックの可能性に想いを馳せ、その一員であることができることに駆り立てられた。

 

"World Largest Lesson"では、タイの小学校にSDGsについての授業をしに行き、伝えることの難しさ、伝えられないことの罪を感じた。

 

休憩時間の度、毎晩のコンテンツの度、ロールコールを踊り、それによって生み出される一体感や、満足感、充実感、心の高まり、そして言語などなくても通じ合えるこの団体の強みや尊さを知った。

 

沢山の尊敬すべきリーダーたちがいて、それぞれに個性的で人間性に溢れていて、こういう人たちだからこそ、多くの人々を引っ張っていけるんだって痛感した。

 

理想を語り、目標に貪欲に励む各国の仲間たちと話している中で、本気になりきれていない自分のカッコ悪さや、芯から共有することが叶わないコンテクストの存在に絶望して、

これまで3ヶ月の自分の活動の弱さや、過ごしてきただけの時間の多さに空虚なものを実感してしまった。

 

だからこそ、信念を示すことができずに、メンバーを巻き込みきれずに、何の進歩も埋めていない自分を殴りつける必要性に迫られた。

 

そして、今もなおこのAPCという空間に感動し、この空間を失いたくないと、喪失感や、もどかしさを感じ続けている。

 

 

総じて、自分にとって、このAPCは、

・足りないものが明確になったこと

・信じられる価値観に出会えたこと

・空間自体に理想を抱いたこと

この3つに集約される気がしている。

 

・足りないもの

自分がこれからあと実質半年くらいしかない任期の中で、獲得しているべきであったことが明確になった。

 -信念

 -リーダーシップ

 -対話

 -リミットレス

 

シンプルに、この言葉たちに集約して、獲得しきる。

 

・信じられる価値観

 -eXchangeは世界をより良い方向に向けることができるということ

 -もっとたくさんの若者が、eXchangeを経験すべきだということ

 -僕らAIESECは、共に世界を変えていくために存在しているのだということ

 

・空間自体に理想を見たこと

APCという空間自体が、自分にとっての理想になった。こんな環境にずっと居られたなら、自分はもっと成長できるし、自分はもっと充実して、もっと純粋に善いを求めていけるだろう。そして自分の人生がもっともっと楽しくより豊かに彩り鮮やかになっていくはずだと思う。

 

この空間は、間違いなく

“Peace & Fulfillment of Humankind’s Potential”だった。

 

誰もが自分の居場所を感じられて、

成長が求められていて、

同じ理想の元に集っていて、それを純粋に共に追求できて、

多種多様な人がいる中でとても寛容で、

全員が全員を受け入れ合い、認めているからこそ、ちょっとだけ一歩線を超えた挑戦ができる。

 

まさしく、個々人が可能性を最大限に拡張し、発揮することを後押ししてくれる空間だった。

 

こんな空間にいたい。

こんな空間を作りたい。

 

真摯にそう思う。

 

だからこそ、良かったで終わらせないためにも、空間として何が特別だったのかを考えてみた。

 

---

空間性について

---

 

どの国の誰に聞いても、APCは自分を根本から揺さぶるような大きな経験であったし、APCという会議そのものがPrecious で、"miss APC"を感じているようだった。

 

だからこそ、APCがそのような空間になれた要因を、飛行機の中で考えていた。

 

結果、見えてきたのは大きく5つのキーポイントだった。

 

1. 共通の信念を全員が持ち合わせていること.また、それをaccelerateする偉大なリーダーたちがいること

 

2. 挑戦が受け入れられる環境であること

 

3. 非日常の中に共通文脈が存在していること.また、それによって繋がりが生み出されていくこと

 

4. Diversity & Inclusionな環境であること

 

5. 音楽と活動が繋がっていること

 

1. 共通の信念とリーダーについて

APCに来ている人たちは、みんながみんな、同じAIESECの使命の元で活動している。

 

だからこそ、目指すVisionが共通であって、そのためのgoodnessがシェアされている。

共通の目的意識があることによって、共有できる価値観は格段に広がる。

 

同じものを目指して同じことをしていて、だからこそ痛みも悩みも不安も悔しさも楽しさも感動もワクワクも可能性も共有できる。

 

そのようにShared Valueを持つ人たちが出会うことで、共感の輪の元に一体感のある空間が出来上がる。

 

同じ志を持つ仲間なのだという安心感、心強さがある。

 

そして、リーダーたちがそれを声高に叫び続けている。だからこそ、その価値が疑われることなく、会期を通じて強まっていくばかりのものとなる。

そしてより強固なShared beliefになっていく。

 

 

2. 挑戦の受容について

挑戦を歓迎する環境であった。

そこには前提に、

 

そもそもこの会期自体が挑戦機会として設置されていること、

挑戦を求めて若者が集まっていること

挑戦を定めてあつまっていること

があると思う。

 

誰もが挑戦や成長を求めているからこそ、挑戦に寛容になれる。

挑戦を賞賛する雰囲気が出来上がる。

そしてどんどんと挑戦を駆り立てられることになる。

挑戦したくなる。

セッションの形態による後押しもある。

ファシリテーターも挑戦を求める。

 

挑戦しろ挑戦しろっていう強すぎる押し付けではなく、誰もが挑戦したい中で踏みとどまっている現状に、ちょっと後押ししてやろうっていう、優しい挑戦環境があった。

 

それでも、大きな挑戦が用意されていて、いくらでも挑戦先を見つけられたから、日々の成長は計り知れないだろうと思う。

 

3. 非日常と共通文脈と繋がり

1で述べたような団体としての共通文脈は、非日常の中にあってこそ、促進される。

 

ここでいう非日常とは、

 

挑戦を求める場であること

地理的に異国であること

終わりが存在していること

日常と異なる人々と触れること

異文化に接すること

 

を意図している(もっとあるだろうけれど)。

 

非日常の特殊環境にいるからこそ、その中で同じ大志を共有できることへの感動は広がる。

 

このように

a. 共感者の発見

b. 違いの認識

c. 想いの相互理解

d. 共創

 

非日常の中だからこそ、同じコンテクストを共有している人に会う感動は促進されるし、一度共感を得たからこそ見えてくる違いがあって、ただその違いは共有しているコンテクストに基づいているからこそ、共感しあえて、"こうしていこうよ"に進むことができる。

 

それが繋がりを生むということだろう。

 

 

4. Diversity & Inclusion

世界およそ30カ国から、300人もの人が集まる会議だからこそ、多様性がある。

 

言語も文化も歴史も教育も違う人たちが集まれば、日本にいては感じられないような雰囲気が生まれ、予想だにしなかったアイデアや可能性が見える。

 

ただ、一つ、Diversity の前に、アイデンティティが守られていることが重要なファクターである。

 

AIESEC Japan、

AIESEC Japan, 〇〇Local Committee 、

VP iGT, 〇〇LC, AIESEC Japan 

というように、そもそも増やされているアイデンティティがある。

 

自分を守ってくれるアイデンティティであり、自分がここに存在していることを肯定し、後押ししてくれるアイデンティティである。

 

これがある中で、Diversity が存在している。

 

そして、アイデンティティとDiversity が存分に発揮できる。

みんながそのアイデンティティを見ることを心待ちにしている。ジャパンのロールコールを踊りたい、ジャパンの活動の話を聞きたい、大阪大学委員会の話が聞きたい、などなど。

 

求められて、認められているからこそ発揮できるアイデンティティと多様性がひとりひとりに心地良かったのだと思う。

 

5. 音楽と活動について

AIESECには各国にロールコールと呼ばれるダンスがある。

 

一つのこの団体の魅力だと思う。

 

ロールコールがその国のAIESECを象徴しているといっても過言ではない。

 

1番の国のアイデンティティ発揮場所である。

 

それが、ダンスであること。

音楽であること。

 

毎休憩ごとに、音楽が流れて、自然と列がいくつもできて、そしてみんなが踊っている。

掛け声で部屋を震わせながら。

 

こんなに一体感を感じられる空間があるだろうか。

 

音楽だからこそ、踊りだからこそ、非言語の空間の中で、同じ動き、同じ叫びをあげて、何が一体感を共有できる。

 

リラックスしたり、楽しんだり、体を動かしたりっていう、実践的な効果ももちろんたくさんあるとも思う。

 

ただ、それがアイデンティティを象徴するほどのロールコールとして存在していて、ロールコールがAIESECの一部として確かに存在さているところが、この団体の強みだと思う。

 

ビジネスで成り立っているだけじゃない。

その根底には、言語のいらないところで共有できる一体感がある。

それをロールコールが象徴してくれている。

 

平和と一体感の象徴。

 

音楽と共にあるからこそ、適度に体を動かしストレスを発散しながらも、言語とか、考えのシェアだとか、そんな難しいことを踏み越えて、一体感の中にいられる。それが絆を生み、さらに団体の結束を高める。

 

芸術が、僕らの人間の原始的な部分に訴えている。

その原始的な本能を揺さぶって、AIESECは団体としての結束を繋いでいる。

 

---

 

長くなってしまったけど、これが僕がタイでの5日間で感じてきたこと。

 

明日から日本の日常に戻ることへの怖さは確かにあるけれど、立ち止まっていてはここにいた意味がなくなってしまうから、また頑張っていく。

 

f:id:haruki-morikawa:20190330032005j:image